ホーム > トピックス > はしかと風疹 -予防接種最新情報-

はしかと風疹 -予防接種最新情報-

  • 2006年2月5日

今年の4月1日から、はしかと風疹の予防接種が大きく変わり、MRワクチン(混合ワクチン)を使用するようになるということはすでにお知らせいたしました。(はしか(麻疹)と風疹の予防接種:2005年9月30日)

4月1日以降に1歳になるお子さん(平成17年4月1日以降に生まれたお子さん)は新しい接種方法で予防接種を行うことになりますが、問題はそれ以前に1歳になっているお子さんはどうなるかということです。

最近江戸川区における移行措置の内容が確定いたしましたのでお知らせいたします。

東京23区では共通です。それ以外の市町村にお住まいの方はそれぞれの自治体にお問い合わせください。

平成17年2月と3月に生まれたお子さん

4月初めにMR接種票が郵送されます。単独接種票は郵送されません。

平成17年1月生まれのお子さん

2月初めにはしかと風疹の単独接種票が一緒に郵送されます。

3月31日までに別個に(4週間以上間隔を開けて)接種を受けます。あるいは、単独接種を受けずに4月1日まで待って、新しいMR接種票と交換することも可能です。どちらを選ぶかは保護者の方の判断です。MR接種を選択なさった場合には、4月1日以降はしかと風疹の単独接種票と母子手帳を持って行ってお近くの健康サポートセンターで交換します。
郵送はされません。

平成16年4月から12月の間に生まれたお子さん

2歳になる日までに接種を受ければ、4月1日以降でも現在の単独接種票が使用できます。接種当日が2歳の誕生日という場合は使用できません。あくまでも2歳未満が対象です。

単独接種票を紛失された方は健康サポートセンターの窓口で3月31日までに至急再発行を受けてください。

またこの年齢に該当するお子さんで、はしかも風疹も予防接種を受けていない場合、2歳未満(接種の当日)であれば、4月1日以降MR接種に切り替えることも可能です。

はしかと風疹の単独接種票と母子手帳を持って行ってお近くの健康サポートセンターで交換しますが、必ず事前に健康サポートセンターで確認をとってください。

4月1日以降で2歳になってしまったら単独接種票は使用できません。MRワクチンか単独ワクチンを任意接種(有料)として受けていただくことになります。

平成16年3月以前に生まれたお子さん

3月31日まででしたら、7歳6か月未満であれば単独接種票が使用できます。

4月1日以降単独接種票は使用できません。MRワクチンか単独ワクチンを任意接種(有料)として受けていただくことになります。

来年(平成19年4月に)小学校に入学なさるお子さん

はしかも風疹もまったく予防接種を受けていないし、罹ってもいないという場合には、
4月1日以降MR2期の接種票が健康サポートセンターの窓口で発行されます。お近くの健康サポートセンターにお問い合わせください。

はしかか風疹のどちらか一方が接種済みの場合、MR2期の接種票は発行されません。

3月31日までに現在の単独接種票(紛失の場合再発行できます)での接種を受けてください。4月1日以降単独接種票は使用できません。MRワクチンか単独ワクチンを任意接種(有料)として受けていただくことになります。

こども診療所の考え方

平成17年1月生まれ以外のお子さんはここに記載したやり方で接種を受けてください。

平成17年1月生まれのお子さんと平成16年4月から12月の間に生まれたお子さんの一部では、単独接種にするかMR接種にするか選択を迫られることになります。「保護者の判断です、と言われても…」と悩まれる方もおられるでしょう。そこで、こども診療所の考え方をご紹介しますので判断のヒントになさってください。あくまでもヒントですので最終決定はやはり保護者の方ということになります。

こども診療所ではこれまで「はしかの予防接種だけはとにかく早く済ませましょう」とお勧めしてきました。この考え方でいくと、「単独接種票が届いたらすぐにはしかの単独接種を受け、2歳になるまでに風疹の単独接種を受けましょう」という流れになります。

3月31日で有効期限が切れてしまう単独接種票が2歳になるまでは使えることになりましたから、かなり余裕ができました。しかも、単独ワクチンの効果と安全性については永年の実績があります。MRワクチンの効果や安全性に疑問があるというわけではありませんが、日本国内での実績という点では単独ワクチンにかないません。こども診療所の考え方の基本線は単独接種です。

しかし、現在江戸川区でははしかの流行はほとんど見られていません。4月まで待っている間にはしかにかかってしまう危険性はあまりありません。また、2月・3月生まれのお子さんとは同じ年(平成23年)に小学校に入学することになり、平成22年4月からMR2期の接種時期に入ります。MR1期を接種した2・3月生まれのお子さんは無条件でMR2期の接種対象になりますが、単独接種だったお子さんがMR2期の対象になるかどうか現時点ではまだ確定していません(多分対象になると思うのですが)。だったら4月まで待ってMR1期を受けておいたほうが安心という考えも成り立ちます。

MR接種をサポートするもう一つの理由は、痛い注射を2回するよりは1回で済ませてあげたほうがよいという考え方です。こういう考え方はとても大切だと思います。世界的にもこの考えに沿って多くの混合ワクチンが開発されています。日本ではもともと混合ワクチンに消極的でしたが、MMRワクチンの失敗以来その傾向が強まり、今回久し振りに混合ワクチンが採用されたのです。世界的な流れを考えれば、混合ワクチンが使えるときは混合ワクチンで、ということになります。

ページの先頭へ戻る