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肺炎球菌ワクチンのすべて

  • 2010年9月18日

7価?10価?13価?

「プレベナー」は7価の肺炎球菌ワクチンです。でも、7価でこどものIPDの約80%は予防できそうだということを申し上げました。しかし、高齢者用の肺炎球菌ワクチンは23価です。なるべくたくさんのタイプが含まれたワクチンのほうが安心のような気がします。

では、乳幼児用にはそのようなワクチンはないのでしょうか?

いえいえ、ちゃんとあるんですよ。

「プレベナー」はワイス社が製造しているワクチンです。そのほかにグラクソ・スミス・クライン社では10価の肺炎球菌ワクチンを製造していて、カナ ダ、ヨーロッパ、オーストラリアなどですでに承認されています。また、ワイス社でも13価のワクチンを開発して、昨年12月に日本でもすでに承認申請を 行っています。承認されるかどうか、また承認されるとしたらいつ頃になるかはわかりません。

ワイス社としてはいずれ承認されるはずと考えていて、現在の7価ワクチンを「プレベナー7」、13価のほうを「プレベナー13」とし、承認され次第、「プレベナー13」の供給を中心に移行させるようです。

また、7価の「プレベナー」に含まれているのは、欧米人に多いタイプで、13価ワクチンに追加される6価のほうがアジア人には多いタイプだという未確認情報もありますが、あくまでも未確認情報です。

このような状況で「プレベナー13」の承認・発売を待つほうがよいのか、なるべく早く接種を受けてしまったほうが安心できるのか、判断は難しいですね。

なお、「プレベナー7」の接種途中で「プレベナー13」が発売された場合、その後の接種法をどのようにしていくのかについても情報が得られていません。

残念ながらこれらのワクチンがいつから日本で使えるようになるかは全くわかりませんので、肺炎球菌ワクチンの接種を受けようと決めている場合には、現在使用されている7価の「プレベナー」でなるべく早く接種を済まされることをお勧めします。

接種を受けるかどうか迷っておられる方は、もう少し待ってこれらのワクチンの動向を確認してから決定するということでもよいかもしれませんが、いつまで待てばよいかは全くわかりません。

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